愛知県の高校入試~それが本当に正解ですか?~

アドバンスは愛知県名古屋市にありますが、よそ者(静岡県出身)の私からすると愛知県の高校入試はかなり独特です。何はさておき公立高校第一主義、公立に合格した生徒は私立への進学は許可されず原則公立に進学します。大学進学実績は公立上位校が高いため、なかなか有名私立高校が育ちません。もちろんすばらしい実績のある私立高校もあるのですが、そのような私立高校に限って併設の大学がないので、エレベーター式で進学できる「おいしい」有名私立高校はなく、これも公立至上主義を助長する要因の一つになっています。

そんななか、中学生のお子さんをもつ保護者のかたは、いったいどのように高校入試の戦略を立てるべきでしょうか?きょうは私の私見を述べさせていただきます。

 

公立の進学校に入学し、こつこつと勉強し、大学入試にチャレンジする

まずは愛知県の王道です(笑)。名古屋市にはいわゆる進学校がひしめきあっており、それぞれ一長一短があります。高校によって進路指導の方針も様々です。たとえ浪人してもなんとしても第一志望に!という高校、とにかく現役で国公立に入るための指導をする高校‥びっくりするくらいスタンスが違います。部活や学校行事への取り組みの温度差もすごくあります。できる限り事前のリサーチをしないと、「こんなはずでは・・・」ということも少なくありません。しかも、公立高校の指導カリキュラムではあくまでも国公立大学向けであり、全国区の有名私立大学をめざすことは正直困難で、合格実績もかなりさみしいものになっています。

私立高校に入学し、上位大学の推薦入学を狙う

私立高校は私立大学の推薦入学の枠を驚くほどたくさんもってみえます。高校入試の際内申がいまひとつのびなくて、意に反して私立高校に進まれる生徒さんもみえますが、なかにははじめから豊富な推薦枠に期待して自分の実力なら余裕で入学できる私立高校を選び、あえて3年後にかける方もみえます。最初から推薦をねらう場合、大手塾で受験勉強を長期にわたってするよりも、1回1回の定期テストで初回から着実に安定した位置につけること、部活動に努力を惜しまないことのほうが大切です。塾への出費は最低限で済むかもしれません。

 

首都圏、関西地区などは、併設の有名大学にエスカレーター式であがれる私立高校がたくさんあり、個人的には中3でとことんがんばってそのような高校に入学することがいちばんコストパフォーマンスが高いと思っています(高校で塾不要、部活に専念できる、などの利点あり)。しかし愛知県にいる以上、そのようなうまい策はありません。中3のうちは、内申を1でもあげ、ひとつでもランクの高い公立高校に入学してもらうことに生徒さんも保護者の方も血眼になってしまいます。でも、長い目で見たとき、なにがお子様のやりたいことにいちばん近道か考えて必要もあるかと思います。らくな方法を探してあげることに抵抗のある保護者のかたもみえるでしょう。しかし行きたい公立に行けず、私立しかいけなかった‥と肩を落とす生徒さんを見ると、いつも思うのです、かならずそこで逆転できるよ!と…

もっと自由な発想をみんなが持てるよう、できる限りお伝えしていきたいと思います。