英作文のコツ

英語力をはかる基準として4技能(読む・聞く・話す・書く)の総合力を見るべきだという意見が高まってから、だいぶ久しくなります。英検では長年準1級以上にしか課されていなかった英作文が、数年前から3級以上で課されるようになりました。高校入試、大学入試でも英作文の出題は増えており、あらゆる英語の資格試験で英作文は必須の要件になっています(TOEICはスピーキングとライティングをはかるs/wの試験を別途受験します)。

英検3級となると、場合によっては小学生でも受験することもあります。以前は4択のリーディングとリスニングでよかったのに、単語のスペルの暗記や作文能力をつけなくてはならなくなりました。これは指導者にとっては正直ゆゆしき事態で、リスニングができればな~んとなく得点できていたころとは指導の仕方をガラッと変えていかないといけなくなりました。

英作文をしていただく際にお伝えすることは以下のポイントです。

① 言いたいことではなく、言えることを書く。

② だれにでもわかる表現を使う(2級程度までなら、文法は中2レベルでいい)。

③ スペルのわからない単語があったら、使わない。わかる単語だけで作文する。

英語の試験においてはかられるのはあくまで英語力です。中身の濃さ、内容の厚みよりも、正しい英語であることのほうがはるかに重要です。場合によっては本心と全く異なることでも、だれにでもわかる、だれにも文句をつけられない、シンプルで簡潔な文章を書くと、加点はもらえずとも減点はされない英作文になります。怪しい関係代名詞や分詞構文を使うより、文章を2つに分け、短文を二つつなげたほうがまちがいがないということです。

かっこいい英文を書くのは、資格試験や入学試験ではなく、大学のレポートやプレゼンからで十分です。身もふたもないきもしますが、試験はあくまで資格をとる要件と割り切って、合理的な文章を作れるように練習してみてください。

英検1級でも、高校生くらいでだいたい理解できる文法と単語力で、満点近く得点できますよ。